⑩ ヘアカラー
よく髪を染めるんだけど、どうしても髪の傷みが気になるんですよね…。
どうして色をつけているだけなのに、カラーをすると髪が傷むんでしょう?
ヘアカラーで髪が傷む原因は、その仕組みを知れば理解できると思います。
簡単にご説明していきますね。
Step.1 仕組み
まず髪が染まる仕組みについて。
髪は外側から、[キューティクル][コルテックス][メデュラ]の三層に分かれており(参考)、
髪の色は[コルテックス]にあるメラニン色素によるものです。
ヘアカラーとは、この[コルテックス]の色素を変化させることです。
ではどのように変化させるかですが、詳しく説明すると非常に化学的な話になるので、簡単にご説明しますね。
① アルカリ剤(髪は弱酸性)で、髪のキューティクルを開かせる。
② 過酸化水素で髪の中のメラニン(黒い色素)を脱色、染料を酸化させる。
② 酸化された染料は発色するので、この色味で染色。
このような仕組みで髪は染まります。
カラー剤が1剤、2剤に分かれていますが、
・1剤=染料、アルカリ剤、界面活性剤(性質の異なるものを混ぜる役割)
・2剤=過酸化水素
とそれぞれ役割があるからです。
Step.2 傷みの原因
ヘアカラーすると髪が傷みますよね。
その原因は、上記の仕組みの中の
[キューティクルを開かせる]と[メラニン色素の脱色]
この2つの過程が大きく関係しています。
まず髪の表面を覆っているキューティクルが開くと、髪が傷みますし(参照)、
メラニン色素は脱色の際に、髪の主成分であるタンパク質も壊してしまうんです。
そうすると、髪は栄養がなくなりどんどんパサついてしまいます。
ちなみにアルカリを使わず髪が傷まない「塩基性カラー」というものもあります。
この方法は、色味が綺麗に出たり、髪の傷みが少ないなどメリットも多い反面
健康な髪が染まりづらかったり、色持ちが悪いなどのデメリットもあります。
Step.3 種類
ヘアカラーと一言で言っても、多くの種類があります。
◎ヘアカラー
・上記のように髪の内部から染めるもの。
・髪が傷みやすい。
・黒髪も染まる。
・色持ち:2~3か月。
◎ヘアマニキュア
・内部ではなく髪の表面に色を付着させるもの。
・黒髪は染まりづらい。
・髪は傷みづらい。
・色持ち:3~4週間
◎カラーリンス、トリートメント
・仕組みはヘアマニキュアと同じで配合されている色素の種類や量が異なる。
・黒髪は染まりづらい。
・髪が傷みづらい。
・色持ち:1週間程度
◎ブリーチ
・色を入れずにメラニン色素の色味だけを脱色するもの。
・黒髪の色を抜くことが可能。
・髪はとても傷む。
・色持ち:退色しているので色落ちはしない。
◎へナカラー
・髪の表面のタンパク質に付着して発色する「ヘナ」という植物で色付けするもの。
・白髪にしか染まらない。
・髪は傷まない。
・色持ち:1~2か月
ヘアカラーって髪の中の色を変えてるから傷むんですね!
じゃああんまり頻繁にカラーはしない方がいいんでしょうか?
そうですね。髪のことを考えると本当はヘアカラーはあまりオススメ出来るものではありません。
されるなら、Step.3でご説明したように、髪の傷まない種類のヘアカラーがオススメですね。
でもオシャレを我慢せずに、カラーして傷んだらしっかりケアするというのも一つの方法だと思いますよ。