④ 商品の価格について
シャンプーってやっぱり値段が高い方が良いものなんですか?
1万円を超えるものもあれば、100円ショップでも売っていたりしますが…。
一般的には値段と内容は比例すると考えて間違いないかと思います。
ただ値段だけで判断するのは少し危険な場合もあるので、シャンプーの価格についてご説明しますね。
Step.1 原料費
※製品だけのこと(中身とボトル)を、ここでは「原料費」と呼んでいます。
【②洗浄成分】でもご説明しましたが、シャンプーは「水・洗浄成分・ケア成分・その他」で構成されています。
そして、
◎ どんな洗浄成分を使っている?
◎ どんなケア成分を配合している?
◎ ケア成分の濃度は?
◎ 香りは合成?天然製油?
などなど様々な要素によってシャンプーの原料費は変わってきます。
また製造するロット数(数量)や使用する容器によっても原料費は大きく変わるので、全く同じ製品を
大手メーカーと小さいメーカーが作った場合では、原料費が変わります。
Step.2 販売価格
シャンプーの販売価格は
◎ 「原料費」※上記
◎ 「経費」(人件費・保管料・広告宣伝費など)
◎ 「利益」
簡単に言うと、上記3つの要素を組み合わせて決められます。
通常は販売価格を先に決め、それに合わせて原料費の上限を設定する場合が多いです。
ちなみにメインの販売チャンネルによっても1本あたりの利益率が変わります。
(自社ECサイトなら販売価格100%の金額が入りますが、卸業者に50%で卸している場合は、
同じ商品でも販売価格の50%の金額しか入りません。)
Step.3 ぼったくり商品
このように一般的には【販売価格=原料費も高い】はずなのですが、中には
◎ 常識外れの広告宣伝費をかける。
例:全売上の30%近くの広告費をかけていた某シャンプー…。
「広告費ゼロ」を謳っていたのに実はSNS広告に数億円かけていた某シャンプー…。
◎ ブランド力維持のために高価格で販売。
例:成分は数百円のものと同レベルなのに、3,000円以上する某海外製シャンプー…。
原価の70倍以上の価格で販売する某有名アパレルブランド…。
◎ 原料費に関係なく、同ジャンルの売れ筋商品と同価格にする。
例:スカルプ=4,000円、ボタニカル系=1,500円など。
同メーカーの商品でジャンルが異なるだけで、数百円と数千円の商品がほとんど同じ成分なんてことも…。
などなど、消費者を騙すような価格設定をしている商品もあるので注意が必要です。
Step.4 商品の選び方
ある程度妥当な価格の商品を選ぶにはどうすれば良いかですが、
① 配合成分
⇒洗浄成分は何なのかや、ケア成分はしっかり配合されているかをチェック。
※残念ながら成分の良し悪しの判断には、ある程度の勉強も必要です。
② 過度な宣伝はしていないか
⇒大々的な宣伝をしている場合、広告費が価格に上乗せされています。
数百円のシャンプーでは女優さんのような綺麗な髪にはなりません。
③ 2,000円以上の商品
⇒一般的にですが、300~500ml程度で2,000円を超える商品は、
ある程度しっかりと作られていることが多いです。
④ 国内(メーカー)製造のもの
⇒海外製のシャンプーは、各種申請料や輸送費などが価格に上乗せされてしまいます。
(日本製のシャンプーも海外では1.5~2倍程度の価格で販売されることが多いです。)
※良さそうなケア成分が配合されているのに安価な商品もありますが、
配合成分の濃度が極端に低い場合もあるので避けたほうが無難です。
シャンプーの価格って色々な要素が詰まっているんですね。
でも騙すようなことをしているメーカーもあるってショックです…。
消費者の方が最低限でも良いので知識を持っていると、騙すような売り方は出来づらくなるので、こういったサイトで少しでもその手助けができればと思っています。
ちなみに業界にいると、大々的なCMを打っている商品は絶対に買いたくなくなります。